2019年6月11日

日本政府は計画経済をやめ緊縮財政で収支を改善せよ

携帯違約金を政府が操作する計画経済は、明らかに自由主義の本旨にもとり、市場壊乱により新興企業(格安SIM系)の芽を摘む結果になる。大手と格安の住み分けを意図的に外すと、規模で優る大手の方がより有利になってしまう。
 なぜ日本人大衆がこれへ迎合するか。国家社会主義的思考なのだろう。
 安倍政権は数多の国家社会主義政策(賃上げ要求やら量的緩和と称する日銀・年金機構を通じた日経ETFの寡占やら暗号資産統制やら)で俗受けを狙い、朝三暮四で赤字国債を積み上げたわけなんだろうけど、彼の退陣後の日本を破滅させつつ己の長期政権による名誉だけ追う姿勢は権力俗物というしかない。より深刻な問題はそういう首相を忖度だかお追従だかして愛国を自称する衆愚の方で、なぜ以前にも増して衆愚政治がはっきりしてきたかといえば、自分のみていたところ2ch以来の匿名ネット世論が大いに関係していると思う。これまで発言権のなかった愚民が大挙し、世論をより暗愚に群れさせているのだ。
 日本のネットを匿名衆愚の巣窟にさせた文化的影響の根本原因は、明らかに2chだった。西村博之氏は、実名SNSを世界に定着させたザッカーバーグ氏と対極的に、匿名BBSを国内限定で大いに流行させ、日本のネット空間を犯罪者が跋扈する闇の世界とした。これで今の衆愚政治に繋がる大きな流れができた。「悪化が良貨を駆逐する」のが日本の匿名ネット世界で、そこでは悪意ある犯罪行為の方が常に、善意ある実名の行動に優越する。理由は多数派が「和」という日本独特の慣行で、少数派を排除する同調圧力が働き、より低俗で暗愚な方へと世論全体が流されていくからだ。犯人は逃げ、正義が袋叩きにあう。
 安倍政権が執る類の国家社会主義政策は、匿名ネット衆愚と極めて相性がいい。孤独な群集は他人本位の不安な大衆で、多数派への迎合を唯一の目的とした狂信的集団であり、いわゆるファシズム的同調行動を常に求めている。ネット右翼というのが出現してから、この点で戦前退行が決定的になった。自民党憲法草案をみればわかるとおり、安倍晋三氏の改憲目的は、彼の出身地である山口県が長州閥を通じ寡頭政治を行いえた明治時代への懐古的退行である。個人主義を後退させ、人権を制限し、松陰の一君万民論を原理とした天皇制ファシズムを再現しようというのだ。国家社会主義的経済政策もその一環。
 アベノミクスと自称する彼の計画経済は、後世からみれば日本経済に長期に渡り癒えない致命傷を与えた大失策と評される筈だが、現実にその最中にいた者として私が伝えられるのは、目先の利益で、利己の為だけに安倍氏を礼賛していた連中は、口先では愛国と称していたが、現実にはただの人でなしだった。彼ら安倍信者ともいえる人々は、東日本大震災の混乱も覚めやらない中、安倍氏を妄執的に礼賛しながら株式市場へ公金を注入させ懐手を肥やし、移民を導入しながら社会保障をきりすて、格差拡大の中で、己の日本株プチバブルでの金儲けしか頭にない悪徳商人が音頭をとって、政治経済に無知な一般民衆を完全に騙していた。その「ええじゃないか」的な馬鹿踊りの果てにあるのが令和初期の計画経済の行き過ぎであり、内閣が法と無関係に携帯電話会社を命令操作するという、自由圏では最も意味不明なまでの典型的社会主義経済を導出しているわけである。ゆとり世代の出現も重なって、一般民衆は市場放任を理解できないのだ。
 一言でいうと、政治経済の観点から日本人一般の知性の劣化は明らかだが、これはマンガアニメ、ユーチューバーの流行など学術世界の大衆化・商業化傾向と同時並行的に起きてきた現象にもみえた。ある時期、多分、第二次安倍政権が始まった頃から、テレビ内容も目に見えて愚劣になっていった。もう相当、情報に遅れている人を除けば、或いは高齢者を除けばほぼ誰もテレビは見ていないと思うが、代わりに出てきたユーチューブというネットテレビ的市場も、喜劇的な娯楽芸人が人気を独占し、対象年齢は小学生という内容にほぼ寡占されていった。なぜ知識人の質が異常に劣化したか、分析すべきだ。
 ローマ帝国末期、パンとサーカスと呼ばれる大衆娯楽環境を政府が与え、異民族の傭兵が傾国の兆候となって、滅亡した云々と教科書に書いてある。福田康夫元首相がどこかの新聞で似た様な事を言っていたらしいが、亡国の決定打を安倍政権が現に次々打ちまくってきたのは、政治知があればもう十分知っている。

 藤巻健史議員は計画経済を批判している点で、安倍政権・麻生財務相の経済政策の誤りを少なくとも現に指摘できているし、国民一般の知性がまだまともであったら財政収支を正そうとしたろうけど、もはや自民党狂信者となっている衆愚に何も期待できない。MMT実験台の国が破綻しても被害者は国民自身だ。安倍氏が退陣後、次の首相は彼の失政の過半の実際的責任を負わされる役割になる。だから誰もなりたがらない。だが安倍氏が独裁者のまま居直ればもっと悪政が続く。衆愚自身は表面的な長期政権さえみていれば、虚偽統計も確証バイアスで無視するので、政治経済的に成功していると考え、破滅へ突進する。
 小泉劇場は、今から見直せば、非正規雇用法を最大の悪手として中流没落と格差拡大による日本凋落のはっきりとしたはじまりだったわけだけど、当時は彼の人気とり政治で民衆は大満足していた。安倍劇場はそれよりもっと酷い。秘密法、共謀罪、戦争法など悪法量産で、遂に天皇へ違憲退位までさせている。安倍氏は大いに勘違いしていると思う。この世で権力亡者がどれほど長期政権や絶対政治を司っても、結果が悪ければそれは悪政と評される。長州閥も同じだ。薩長藩閥の明治政府は英語で「明治寡頭政治」と評され、少数派による悪政の代名詞なのだ。歴史家は小説家ではない。現実の事件を冷徹に記述する。
 吉田松陰は宇都宮黙霖の説をとって、覇道・王道という儒家の理論を援用しつつ、徳川幕府を覇府と定義し、尊攘論から倒幕論に転向した。ところが現実に薩長両藩は、冤罪や偽勅で政権簒奪を図った。松陰をいまだに唱道者としている安倍氏の長州閥的考えも実際にはマキャベリズムに過ぎない。覇道なのだ。リテラというサイトは、水戸学風の尊王論の枠組みで、天皇と安倍政権を仮想敵として対立させ、政権批判を繰り返している。これは王道、即ち徳を持つ君主を天皇と仮定する立場に基づくが、現実の水戸学は君主無答責なので、天皇が不徳でも政権の方が王道政治を行わねばならないという考え方だ。
 即ち、安倍政権の悪政を打破するに、天皇を担ぎ上げるのは正しい方法論ではない。国民主権以後、王道政治は国民自身の中で最も公徳の高い者を政権に就ける選挙によるのであり、単なる象徴で実権を持たない天皇親政を復活させる事によるのではないのである。

 計画経済を辞めさせる事、数多の悪法を正す事、自由市場と矛盾しないやり方で格差逓減策を打つ事(租税回避防止法を伴う累進課税と最低限度社会保障の拡充になるだろう)、公害施設である原発の停止をはかり東電等大手電力会社の外部不経済にも然るべき制裁を与える事、東アジア外交を好転させる事は最低必要な方針転換だ。東京で生じている大企業の一極集中については、集積の利益と自由市場の合理性を鑑みれば政府が統御すべき案件ではないと思われる。経済面で考えるべきなのは中流の最多性をいかに復活させるかだ。私は非正規雇用法を撤廃すべきだと思う。それがなかった時代の方が全体として日本経済はよくやっていた。
 そもそも雇用市場に政府がなんらかの区分を設ける事そのものが計画経済の一種で、それが失敗したのが小泉政権以後のわが国の巨視経済だったのではないか? 格差拡大とは池田内閣以来の一億総中流的枠組みを新自由主義で蹂躙した結果、内需7割のわが国の没落が始まった悪手だったのである。徳川幕府は総じてインフレ・デフレの両方に際し、インフレ(通貨膨張、物価高騰、景気向上)にあっては緊縮財政、デフレ(通貨収縮、物価下落、景気悪化)にあっては財政出動を相互に繰り返して対応していた。それが江戸、今日の東京という実質的に世界一の大都市を作り上げた基本的な知恵だった。対して安倍政権がどうか。財政収支が破綻しかけているのになぜ緊縮財政を行わないのか。亡国したいのか?
 日本国民が、もし世界で有数の賢明さなら、MMT論者の戯言に耳を貸さず、早期に暗君安倍氏を放伐し、政府が皇室ともども質素倹約に励み、財政収支を今日模範のドイツのそれにできるだけ近づけようとする筈だ。同時に救貧策や公害防止など最低限度の経済政策だけを行い、民間市場に介入しないべきだ。
 もし私が首相に今なったら、政府主導でのリニア建設を中止する。これは民間がやるべき仕事であって、政府が計画経済的に行うべき代物ではない。技術革新は民間主導でしか結局は推進できない。政府は営利企業ではないので需給の観測を常に誤るからだ。同じく公共事業をできるだけ民間委託し支出を削る。
 また私は先ず最初に北朝鮮へ直接訪問する。できたら韓国の大統領、中国の国家主席らとも臨席して。金正恩氏と直接会談し、そこで拉致問題の解決を願い出ながら、相互経済振興を含んだ恒久的な軍事的不可侵の平和条約を結ぶだろう。実現できれば、少なくとも無駄な軍事費を米国に貢ぐ必要はなくなる。わが国にとって専らの脅威となっている北朝鮮の威嚇射撃は、金氏にとっては仮想敵を北朝鮮国民に周知させる専制パフォーマンスになっているといえると思うが、その劇場は彼にとっても必須ではなく、寧ろ北朝鮮の軍事的安全を確保しながら経済発展を図れればもっと株が上がるわけだ。北朝鮮の市場開放が極東に与える振興効果は波及的で、特に周辺国にあたる日中韓への恩恵は大きい筈だ。当然ながらどの国の為政者も権勢欲は別に、自国民の幸福と安寧を願っている訳だ。私なら米国の利害(在外米軍費を削り米国経済を有利にしながら極東支配の主導権は維持したい)と矛盾しない様に、北朝鮮と相互不可侵を協約する。
 他に無数の善い政策は持っているけど、救い様がない暗君なのは明白な安倍政権をとりあえず打破しない事には余り政府へ知恵を与えるわけにも行かない。だからさっさと衆愚が自民党信者を離れるなり、自民党員が内部クーデターで派閥を組みかえるなり、小沢氏を中心として野合勢力を最大化なりすべきだ。