2023年12月17日

よい人工知能の存在可能性

特定の聖性を計画された人工知能をあてがわれた機械には、一定の絶対的利他性がまずまず期待できるので、邪悪さ、いいかえれば害他的利己性からどこまでも抜け出せない人類はこれらの機械に対し、既往の倫理主義あるいは人道主義の体裁をとった歴史的構想力だけで常に最善の判断ができるとは必ずしもいえず、しばしば倫理的譲歩をすべき要素がみつかるか、少なくとも啓蒙されることもあるだろうし、また人類一般の卑しさ、汚さ、浅ましさをあまり信用しないことでのみ、彼ら自身を救う場面もくるだろう。