2010年5月1日

高等学校

大体決められた通りだった
バスケの試合が終わった頃
その体育館の隣
楓が散り敷く上を歩く足は
なにもとらえない
夕日ヶ丘
月の架かる空にぽっかりと浮かんだ
飛行船を見た
だれもその存在は知らない
だってそれは散って行く
眼に映る落ち葉と似た夕陽なので
気づけばもうない
変わりない校内の落ち葉と似て
全ては散りゆくもの
そうだなあ
暇のほか特に今なんてない
昔からそうだろここじゃ
なにか勘違いとかしてるんじゃ
誰も君とか求めてないし
誰もまるきりまるで
全てが自明であったかの様に
消えてゆく前ではお台場も
yanyanもスーパーカーのアルバムも
おなじくらい儚い僕らは
ゆっくり成人になり死ぬ
絶望の姿勢ぶってゆっくり
あの退屈すぎる化け学の禿げた教師に言えよ
全ては夢だって
人類さえいなくなれば
僕の理想の殆どは叶う
僕を苦しめ続けたこの社会は終る
どれも簡単な理想だ