2008年12月8日

天文学

たとえば微視的に真と見える地動説も、太陽系惑星群を含む銀河系内の循環を考慮すれば偽となる。それは観測者と対象を定義しない限り物理系を立てられないからだ。同じ様に、我々の七夕系宇宙全体を観測者に代えるなら、それらの外側との駆け引きを物理系に編入できる。そして今の時代に暗黒物質(ダークマター)と呼ばれている力の正体は、各宇宙系同士に働く引力だと結論できるだろう。我々は化け学的に認識しない物質というものを定義することはないし、少なくとも今日では知りうる化学作用の中で世界を認識する様つとめるべきだろうから。
 次の事は殆ど確実に予想できる。七夕宇宙系における光速で観測可能な最も辺境の方向を三次元的に図示し、その内で最も強い質量を各銀河系の中心に対して更に外側から想定できる実証的段階に達すれば、そしてそれは単純に時間の問題なのだが、我々はこの宇宙以外のある程度以上に異なる自然法則を持つ別の宇宙系の実在を発見できるだろうということだ。仮に七夕系宇宙の次に見つけ出せるという発見者側の呼称として、ここではこの別の宇宙系を十五夜宇宙系と名づけておく。
 そしてもしこの宇宙探検に向けて観測船を送る際には、光のドップラー効果からその地平線に濃い紫色の滲みがあり得るだろう。というのもその海外部至近方向以外に向けて、言い換えれば質量の薄く時間の流れの速過ぎる方向へ我々の観測船を送っても、光速に対する大変な遅れの為に希に赤く光る星の日の出らしき徴候を見つけてもそちらへは彼らの各生命単位では到底到達し得まい。従って我々として紫色の日の出ずる処を七夕系宇宙果ての重たい渦潮から発見しようと試みる方が余程賢明な航海だろう。ゆえ深縹の道が唯一、海外へ到達する方角だろう。