2007年4月1日

文士は無冠を旨とすべし

すべて、肩書きとそこから発生する上下関係的身分差別を剥奪するうちにのみ、文士の践み行うべき教えはある。ならば、かれらにとり受賞や爵位その他栄典の現世内受領は完璧な罪恥であって、名誉では無論ない。対偶し、名分授与についても同様に、である。すべて個人の意志に叶う最低限度必要な肩書き以外の栄典は避けられるだけ避け、断り得るかぎり断るに越した賢明はまるでない。
  君は文士が俗物だと信じる事ができるだろうか。もしそうでなければ人間に信頼し得る魂はない。