2007年3月25日

夢見

人生は本気で生きるに値するほど構造上立派なものではない。浮世は遊戯場に過ぎない。君がこの項を納得し辛いなら、人間の生涯に成し遂げうる時代環境的限界を省みるだけで充分だ。全て、精神に対する拘束は理想にとっての本質的敵意に満ちている。俗間に類する人物共が如何にこの敵意にまみれた汚猥の、日々展開されている実証かを等閑すべきではない。獣とは奴らの為に用いる明辞であった。人生という経験を重視する者の脳は逝かれている、と見下すしかない。けだし、その下劣なる地獄巡りを悪魔同然に過ごして再び生まれ来るけだものの如何に甚大なことか。私は終生の遊行を皆、一回性であると信じ続けた古来インド人の聖者が果たして、惨めかどうかを判断する請求に答える税を只にするほど簡単ではない。第一に健康な生活を延長する工夫への尽力、この為には人間を含む獣類を利用して何ら構わない。第二にそれを文明の理想へ全部投資する達者。