2006年12月8日

生活

名誉心、これはまだ低い欲求だ。人は天命を実行するために飽くまで無私であらねばならない。中庸の心矩が極まれば個性という信念は全く重要ではなくなる。最も偉大な人物は又、同類競争を超脱した普遍人だろう。彼の仕事はみな人類史への献身である。事実、自由律だけがこの大義を自覚させる方便か。
 文明は自由の結婚生活である。人間は文明舞台の役者である。より立派な役回りに就くためには、恣意を自らいなして道理に己を拘束しなければならない。だからして社会体制は個人を最小単位と見なす。戯れることを侮るなかれ。人間至善の本性とはより面白く遊ぶことだろう。高等遊戯とは神聖さの由縁である。