鈴木雄介ブログ
2006年11月15日
夕べ
涙雲がそよぐ窓辺で鶴が宙に舞って泳ぐのを視る
旅先の店で渡された音楽が静かな夕べに鳴り響くのを知る
月の輪がどんどん広がって暗闇を侵してしまう
水中に流れる鮎の尾びれがはしゃいだ瞬間大気の彼方で繋がった虹が解けた
次第に歩き出す沢山の旅人の誰かが観た夜空には星が瞬く
等倍に分割され続ける物体が示す瞬間は二度と帰らない
岩場で住まう蟹の親子が志願した先々は現代であった
スコールで満たされた草原を走る一線の神風
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