2013年2月6日

社会学

搾取という取引差額の差引きは、一つの人類が持つ事になった悪癖であり、それはありとあらゆる害他的悪習の起源にもなっている。この仕業は、故事に壟断の語がある通り品物の偏りを利用したある取引業者らによって始まり、やがて商いと呼ばれ取引慣行一般に広まった。この風習から徴税役人が市場間の富の偏りを調整する為生じ、やがて支配的な政権を持ち、巨大な場合は帝国となった。
 ところがこの帝国は慣習により、徴税からの利権、権益の独占を愛し、領土拡大の意思をもった。世界は幾度となく帝国拡大の役により、悲惨な戦争をくりかえした。搾取の業はこうして生産量の起源が異なる技術水準に及ぶ土地と労働力の関係からうまれてくる限り、それぞれの市場を結ぶ交易の上に商業者を、のち彼らの後駆りから政治集団を呼び込んでいく。人類が嘗て経て、現在から未来に渡るある仕業として行っている全ての文明社会の法則はこうして、巨大な政治集団に回収されていく各仕事の内にあり、我らがその構図に気づいた時には既に彼らの隊列のどこかに属している。