2010年8月6日

変化

とても大昔だから誰も憶えてない
沢山の花びらが散りゆく丘のうえ
人はなんの意味もない風として
ただ同じく散りゆくものだった
人を留めようとした最初の子は
それを壁に打ち付けてみた
絵になった今が留め置かれてのち
人はこの世に飽き足りなくなった
もう誰の記憶にもない昔話
少年がみる世界の内側には
絵になってしまった多くの大人
彼らには昔風だった思い出もない
少年は風になり
この大地を駆け巡るだろう
何にもならないことを厭う
その大人集団には嘘がはびこってる
少しでもみちから逸れたら負け
何にもならない人生などありえない
砂浜に生えてきた濱菊と
それを洗い流す大海原
台風が通り過ぎてみたら
鴎の亡きがらが残されている
もし風の声がきこえるのなら
大地を駆け巡るあの声がする
このおおぞらの上の世界が分かる
全ては一瞬も留まらない
何にもならない今というものは
果たしてどこにもないのだが
神の眼差しに見抜けない
今というものはない
もし全てに因果があるとして
それは業の域にある
七色の虹だっていつかは
数えきれない数の色味に見えていた
神の与える奇跡をおもいみて
少年はこの世が広がり続けるのを知る
だが想像力のかぎり
面白味のない
平坦な道を歩む気分といって
他の予言通り
何もかも変わる
夏の香りでさえ