2007年2月24日

道徳学

世界がこう配置されているわけを合理化しうるのは知性だけだろう。知能にしか必然という理念を創造できない。しかしながらこの認識は些かも神秘について明かすものではない。知的好奇心は仮にも自発創造的であり、決して途絶えはしまい。
 人間が知り得ることは宇宙の中で彼らが属する地位に関している。人知の限界は彼らの環境の自然条件に依存している。すなわちどれ程の脳容積をどのような肉体条件で構築するか、は自然の範囲にある。
 もし自律が理性の定義なら、究極でその範囲を決定するのも自然に於ける。よって、道徳律といえど相対観に基づく。あらゆる道徳は教義化されないうちに道徳的でありえる。哲学はその道徳創造性において宗教に対する。
 すべて、哲学によってしか既成の時代に依拠しない適応の心理術は審査できないだろう。