2006年11月21日

論理

知能の発達による文明の啓発は永らく人類血統の最終目標だったし、これからも随分そうだろう。彼らの理想性は非人間的ですらなかったか。
 我々が宗教の形勢に沿って中世、追求してきた神格はこの知能に因果する理想性だ。いいかえれば人は文明を破格する様な孤立した求道、つまりは非動物的純化を通じてしか人類進化の筋途を辿りえない。文の問題が迫真するのは理想の破格性において。数字・記号に対して文字が果たす範囲は著しく人間的。話の次元は現実的に過ぎないから。
 文と話とは親類。両者は言葉を以て媒介される。もし話が文より卑しい或いは現実的でしかないならば、その日常伝達性に原因がある。文は反対に、永久性への適度の故に、より理想的とみなされて然り。