2019年5月23日

資本主義の目的は全人類をできるだけ不幸にすること

現代経済の主要目的は、できるだけ他人を不幸にすることにある。それによって性悪な商人達は自分の相対地位が高いと認知し、嫉妬の解消になるからだ。顕示的消費が彼らの主要な生活動機になっているので、そこには他人をなんとか見下す為の成金根性しかない。つまりこれが拝金主義と呼ばれる彼らの行動原理である。
 裏返せば現代経済は発展するほど人類全体を不幸にする。そもそも他人の不幸が己の幸福だとする或る種の悪意が拝金主義者の真意なので、そこで最後に起きるのは全体の破滅である。究極の拝金は全人類を極貧状態で餓死または奴隷化した上で拷問にかけ、彼らに崇拝させた自分ひとりが全人類の全人生を好き勝手に支配することにあるのだから、この様な目的を果たすには独裁者、或いは世襲天皇に生まれ帝国主義的に全世界侵略を果たすしかない。
 資本主義は大航海時代に高い危険度の航海に出資を募ったところを起源の一つとすると、人類を奴隷化し、自身の資本を元手に金儲けする目的ではじまったが、この種の商業を正当化する為にカルヴァンが登場し、やがてアメリカ合衆国の独立により決定的世界侵略に口実を与えた。
 結局、拝金主義とは資本主義の思想的本質である。資金を有効活用し、需給を満たすという建前は、その中にある付加価値搾取のしくみの言い訳にすぎず、資本家が経営者と彼らに雇われた労働者を通じ、消費者から富を吸い上げる口実なのだ。この究極の形が一度集めた金を虚栄心のため自分名義で寄付に回す偽善である。
 拝金主義は全人類をできるだけ不幸にし、自分はできるだけ大きな資本を独占することで羽振りを利かせたいという独裁欲求の変形で、この思想を含む資本主義は多かれ少なかれ人類の幸福度を低下させる為の邪教だといえる。