2010年11月19日

故郷の香

艸原を吹き抜ける風の冷たさよ
おゝさかのひと見分けえぬおもむきよ
うそをつく京都の人は腹黒き
すでになき旅館の跡の駐車場
山の姿たゞ冬の日に澄み渡る
清原よすゝきの穂の照る夕焼けと
田の園に建つきたなさは量販店
井なかにきやよまぬけなるマクドナルド
くるま嫌いにはトヨタ車もなしの顆て
ユニクロを着て笑われる小日本
神社にあがろうとすれば吠える飼い犬
江戸びとに何一つ学びえず
青空に吹くかぜの香は故郷の香
まよなかに点くあかりありいなか町
ヤンキーの捨てる空き缶捨て返す
この広い宇宙にけがれなき吾れ一人
南蛮の愚か以外に特技なし
関西のきたない以外の因果なし
東京者その見苦しさ笑うべし
真冬日に願う人類絶滅の日
倭人とは金輪際付き合わぬべし
間違えるしかできぬなり老いた駑馬
吾より若き愚民は救われない
悪評を着せて足を引っ張りし関西出身者
関西圏ふれゝばふれる程いのちけがれり
えどにゆく者は堕落しかしない
西海に近づきて薩長土肥の悪事に染まる
わが厭う倭の悪業が全滅すべき島
単純なナショナリストが政やっている
急ぐなよどうせこの世は枯れ野原
天翔ける云を推し運ぶ薫る秋風
卉の香は生まれ遊べる土に伝えり