2009年12月1日

京の偽善

宇宙で生き残るには、常に進化競走の先頭にたてねばならぬなるむやみやたら急き立てる現世第一の愚直な価値観は疑問だ。恐竜ですら進化が即生存保証ではなかった。真に重要なのは、環境変異へあらた適応できる様な「形質の多彩さ」を種の分岐のあちこちにのこすことらしい。つまり伝統分岐の系統的豊富さが要る。民主政が地方自治を最も効き目のある自己啓発方法としているにも関わらず、中央からの上位下達をおしつけた地域主権風の天下り利権へ援用するなど実直な論理面からいってもまるで自家撞着に終わっている。
 地方を経済力、いいかえれば商業性かどうかだけで全格付けしたがる様な歪んだ慣習を、今一度過去の徳目へ照らして戒めるがいい。
 地域趣味の多様さを行政の命題としないなら、今日少しなりとも中央国政に関わるべきではない。