だれにとってでもない
それは、自然なことに思える
街中があっという間に様変わりしても所詮、
資本主義国のつね。何を驚くことぞあろう
保守派を拳銃で脅した挙げ句、無理に圧し殺したのは
君らだろう?
それともいまさら
負けるのをおそれて、卑怯な手に訴えたグループに
嫌気がさしたか? もともと
やくざに憧れてたんだったよな? 僕は
豪華きまわる工芸品だらけの盆地で、きみらに
殴り掛かるのをぐっとこらえた
いいのか? それで。すべてがもし、過ちでも
僕は散々修業してきた剣の腕を試す晴れの舞台を目前に
潔しとしない
君を敬った。それで
礼を払ってすぐに引き下がった。まるで
はじめから戦う気はなかった風で。ところが
君達は僕を、負け組だと銘打って、銃刀で追いこんだ。
そして君達は、僕の名をけがし、よろこんでその上に土足でふみあがった
そんなに出世したかったの?
僕はゆっくりと帰途に着くだけだ。まるで
傷ついたドン・キホーテの様に。それで
愛する妻と子供のために、大きな
資本主義のケーキを持ち帰れるものなら。