2009年7月11日

計画

昔むかし、宇宙がどこもかしこもおなじように平らだった頃、神様はそれが不思議に面白くありませんでした。なにも起こらず、なにも変わらないのは飽きてきます。そこで神様はこの際、完璧すぎた計画にすこしだけ間違いを起こそうと考えてみました。御自分でおつくりになったものを、どうやらなにか、わざとらしくおかしくしてみようと悪戯心が働いたのでしょう。それでまず手始めに、おおきな空に穴ぼこを開けてしまいました。片手でちょいと突いたにすぎませんでしたが、そこは修復できないほど落ち込んで回りのすべてのものを吸い込みだしました。
 神様はこんな大事になるとは予想していませんでした。それで、あわててもとに戻そうとして次々に埋め合わせをしていきます。星をつくり川を流し光をあふれさせてみては失敗したとおもって爆発させたり、なにもかもガチャガチャに掻き乱したようなひどい有様になってきました。
 それで最後の手段だ、とあせった神様はみずからにお似せになった型をつくってその中に入り込んでみることにしました。ちょうど、わたしたちが着ぐるみをきこんで遊園地の入り口に立つみたいに。そして神様は、とりあえず様子を見ようとなさったのです。そんないたずらがどうなってしまうのかを。だから、わたしたちはあちこちを見回して驚いたり面白がったり、忙しいわけです。本当は計画通りなのに。