2008年5月25日

善悪の道理

悪とは誤解の総称。我々はあらゆる暴力を否定し、徹底的討議を重ねることで唯一、善に近づいて行ける。従って絶対的善は存在し得ない。それは妥当の解釈に依存する。にも関わらず、善悪を見分けうる我々の理性にはこの為に基準となる当然さを最高度に理想化しなければならない使命がある。哲学者の言うところの最高善は価値多元論を引く迄もなく決定不可能な議題である。この基準は時代の知識水準ならびに個々人の良識に完全に依存しているからだった。
 形而上学が可能なのは、哲学的実践を通じてつねに、理想的な善を更新し続ける営為だけ。この良識が共有される範囲に於いて、道徳水準は以前に比べて向上も為うる。