地球生態系が太陽との適当な関係のもとにのみ、暫時的に成立しているものであるのは疑えない。それは永久不変の絶対なる核でもない。環境学が持続可能性と云う理念ですら、仮設の一時的関係に過ぎない。即ち、生態系は目的ではなく方法であり、地球の生存を永久的なものへ高めるために用意された土台でしかないのだ。これは生態系への調和指向を翻すことを意味しない。寧ろ、我々はそこから理想的な循環、理想的な生活環境の関係を学ばねばならない。
生命が生存を目標とするのは宇宙の膨張に由来した多様さを維持・促進する為の仕組みである。人類における文明創造による永久繁栄の理想は、このような文脈から導かれた生物の本性に根付いている。
地球の体系ですら、上記の宇宙的事象の普遍性に基づいている。従って、生態系は地球形態を可能なかぎり維持しようと努める運動量的な意志に合致する。そして究極的なその意味は、地球形態の維持という以上には無い。地球生態系が理想性を持っているとすればそれが多様な生命体の生存を養護するような循環の関係を仮設的にであれ、実現しているからである。我々は太陽と地球との関係性から学ばねばならない。