2024年4月9日

絵の仕事の必然の報い

こないだ偶然自分の絵を見返してわかったのだが、自分の最大の個性は上品さみたいだった。そんで、自分より上品な絵描きってのは確かに過去美術史の中にいなかったかもしれない。その点で美術史に載るかなと思われる。
 絵は実力勝負なので、これまで描いた範囲でも載るかもだけど、個性を悟るのは重要と思った。何をどう伸ばせばいいか、また自分にあわない方向性もわかるからだ。
 よく考えてみると確かに、僕と相性わるかった人たちはみんな下品だった気がする。しかも下品なほどその摩擦も大きかった様な。
 試行錯誤に見える過程が多いのは自分が前衛的だからなのだが、歴史的次元でみかえすと一種その努力自体が相対化され、魂自体が浮かびあがる様だった。その意味で、画家とは本質的に思想家なんだろう。伝えようとしている伝言自体があれば、それが最善最美ならまず必ず、絵の仕事は報われる様に思われる。