世界は言葉よりも常に複雑で深いとぼくは思っていて、だから言葉の世界にマップしてその中での整合性や論を問う人とは結局話が合わない。
――茂木健一郎
『世界は言葉よりも常に複雑に深い』命題について。私はその「常に」部分は疑問ですが、言葉も世界で宇宙様態として特殊に複雑でありうる以上当該認識が致命的矛盾を起こしているからですが、同時に大体同意です。実際私は言語で世界分析する数学や科学専門家を全員根源的愚者だと思って軽蔑しています。例えば、マルクス・ガブリエルの意味論は今迄の所唯の言語還元論に過ぎない様子ですし、彼に限らず西洋哲学全体が論理(ロゴス)による分析を主体とした体系である以上、ウィトゲンシュタイン自身含め唯の言葉遊びが凡そ全てと言ってもいい。西洋哲学の一部が自然哲学(自然科学)ならその全体も同じです。
精緻な言葉遊びをやっているに過ぎない数学自体に有限の命の時を大部分使っている人も、唯の機械的作業に嵌ってしまった人間と言っていいでしょう。他の自然科学一切も同じ数学的記号という道具を使っている限り、言語還元論もしくは言語哲学という言葉遊びに終始しているだけなのです。下らないですね。無論、私の軽蔑対象には脳神経の解読を科学言語で一生懸命やっている誰かさんも当然含まれますが、別にどこの誰かも知らない私から軽蔑されようがどうでもいいかと存ずる。
ただ私は元々論理の使用を巡る根源的性質が一個の遊びに過ぎないとの認識から、自然科学者は或る意味全員が愚昧だと信じる訳です。
続けて言ってみると、科学主義信仰を広めてる職業教師中、大学や学会に属してる人も基本的に愚劣な人格だというのが私の理解です。その体系が論理の遊びに過ぎないにも関わらず、さも権威をもつものかの様誤読させ学生や世間を汚染し、騙して搾取してもいるからです。悪質なのはその蛮行が組織的な事だ。
どうせ近い将来、数学者や自然科学者の一切が悪質な論理遊びの宗教家だとばれ、少なくとも教育界の首座からは格下げされるでしょう。自分なりの例えを使うと彼らの学術城での地位はどこまで行っても下士官もしくは兵士といったものに過ぎず、誤り易い論理を使って一場の自然観を語れるにすぎないのです。