2024年2月17日

現金一律給付論

茂木健一郎の脳の教養チャンネル『「#公金チューチュー」と呼ばれる事象についての、もやもやを解きほぐそうと試みる』に関して同氏の𝕏アカウントへ宛てた私からの返信のまとめ。

 公金搾取は右翼の戯言の面を除くと――公益性が恣意的なとき非難を受け易いのならまだいいですが、日本では必ずしもそうでなく、𝕏で恨み妬みを都内メディアが拡散ネタで嫌がらせもある――原理的には社会主義批判でしょう。要は。フリードマン説が最も自由派的で、全部公金は切ればいい。全て市場に任せて。
 福祉の標的を議会が決めても計画経済の偏向からは逃れえない。よって需給の一致をめざす自由派の論理、経済合理主義からはまず必ず非難を受ける。
 あなたがここでいうのは妥協的な民主社会主義にすぎず、北欧流ですな。北欧流もいいとは思いますが、日本人一般のケチな国民性だと実現不能にみえます。

 例えば茂木さんのいう「最近の軽薄な若手論客」のうち、成田悠輔や落合陽一は著書等によればAIを使って世論調査しつつ、少なからず専制的に民主社会主義を推進する事を正当化します。
 また斎藤幸平はコモンと呼ぶ非営利組織で公共政策を図りたがり、市場原理を部分否定します。
 僕はどちらにも反対。
 フリードマンがいうよう市場原理に任せた方が合理的に需給一致する。その場合、福祉の需要があるのにその供給が行われないのが金欠の為なら、政府がお金を配ればいいんです。基礎所得を一律で。最小文化的生活権が憲法で定められてるのだし、老人偏重の世代間資産格差も是正できるうえ景気浮揚にもなる。
 自分はその為の財源論も書いてとっくにブログやユーチューブなどで講演もしてきたのですが、日本人全般は東大京大、オックスブリッジだの、アイビーリーグだの。学歴誇示しないと信じないんですよ。だからもう諦めてます。あなたみたく教えてあげるとすぐ自分の意見みたくパクるほど科学者倫理もないし。
 日本人全般は学歴信者で知識理解者ではない。なので、成田のいう高齢者大量抹殺論の信者は非常に多いけども、僕がいう「一律現金給付論」は無視なり黙殺なりされている。
 両者の中間的キャラとしては池戸万作さんがいます。彼は成田のライバルで、公金支出がGDPを数字上あげるというケインズ系論者。

 日本人全般の民度がそんなもんなので、しかも選挙に依存する民衆政体だと僕の意見が国政級に採用される可能性はまずない。辛うじて僕の県、茨城単位ならいけるかもしれない。でもそれで十分かと思うし、日本単位なら成田をボスに老人虐待ネオナチ国家しか作れないでしょうよ。県単位で抵抗はしますが!
 米国だってそうなってませんか? なぜイーロンがカリフォルニアからテキサスに移動したか、主に州単位で税制が違うからと考えられます。あなたが属する東京都の民度だと、成田流が勝利。老人蔑視・若者万歳の商業文化は最低石原慎太郎都知事の時から不動です。
 でも僕の県はご老公が偉いので。別文化。

 公金搾取をチューチューとか下品なストロー使って吸い上げてる戯画化みたいな。「パヨク」と似た語感で、小学校に謎にいた低次元な同級生みたいな言い方を好む事からも考えて見て下さいよ。どうせいってるのはちょっとオツムの出来の良すぎる右翼なんですね。だから赤い貴族扱いで弱者きりすて目的です。そんなの真剣に考察しても、要はネット右翼層が資本主義に騙されてるに過ぎないです。自民党ネットサポーターズクラブも間接的に、経団連の企業献金を使った洗脳部隊みたいなものです。小泉父や安倍・麻生流の格差社会の追随には都合がいい用語として発明されたんです。公金チューチュー。ごく最近だし。
 したがって。公金搾取叩きをしてる人達は自爆芸をされてらっしゃる。格差社会って最低日本では結果として経済成長率を下げます。内需7割なので。
 公金で私腹を肥やす自民党政治家や皇室は無罪なのに、庶民の中の弱者を叩く形で、右翼は抑圧移譲で溜飲を下げてんです。実におまぬけ。憐れ。愛国自滅。

 ま、日本の民度だと勘違いしそうだから重ねて注意喚起のため書いておくが、順序としては

1. 最低文化生活費に満ちる基礎所得現金を全国民一律で配る
2. 公金を全て切る
でなければならず、2を先にやると失敗しますけどね。暴動とか起きかねないし。民度低いから理解できないと思いますけどどちらにせよ。
 例えば。行政が持つ公園とか文化遺産と言える施設はどうするのと。NPOやNGOへの支出、あと第三セクターへの公金も全て民営化で、全部きるとして。それと公教育への支出とか片親や障害者などの弱者特別援助はどうするのと。
3. 最低限度必要な公金支出は各自治体財源に任せる
でいいかと。自己責任で。

 一応、地方交付税で東京から東京のぞく全都道府県へ税は調整(再配分)しているので、それは切らない国政の形では、3の公金支出を各自治体が市場の効率無視でやっている現状は続くと思われます。各自治体の人々がそれで納得なら別にそれでいいのではないか。無駄に豪奢な箱物ある赤字自治体多いけど。

参考:
 拙論、現金一律給付の合理的根拠論
月額7万円から10万円のBI財源論』鈴木雄介ブログ、2020年9月28日
 関連YouTube講義
『自由経済闡明論』前編、鈴木雄介第二講義、2023年2月22日
後編、同チャンネル同講義、同日