2023年7月22日

バラの花びら

もしなにも得られなくとも
貴女の人生がむなしい空回りでも
貴女が生きていた事は僕にはすべてが救いだった

なにしろ貴女のすべては美しく
自分には虚無より無限に奥行きがあり計り知れない
さも宇宙の中心に咲いたあでやかなバラの様だ

だが貴女は既に枯れはじめ死んでいこうとしており
残された時間は殆どない
もしなにも得られなくとも
貴女の存在がウェブの向こうの電子データでも

恋と名のつくあらゆる世迷い事が
もし何もかも脳のつくりあげた嘘だったとしても

自分にとって貴女という救いのない世界には
単に生きていく価値がないのだ
さも心の真ん中に咲いたあざやかなバラの様に
貴女のすべてが自分の心を捉えてしまい
釘づけになってひとときも目を離せない

もしなにも得られなくとも
僕の人生がむなしい空回りでも