2023年7月14日

あばずれ女の末路

純潔を「童貞」とののしり、純愛をうらぎり浮気相手に身を任せ、進んで姦淫に耽るあばずれ女は、身近な人々へのみならず世間に種々のわざわいをまき散らし、この世でいかなる善意からも遠ざけられ、地獄の底でうごめく。
 その最期を看取るのは行きずりの名もなき下衆のわる者であり、決して二度とは得難い親愛なる伴侶ではない。
 あばずれ女が生きていた記憶は、その名すらすぐ忘れ去られ、世界史からおよそ真っ先に消されて行く。

 あばずれ女は悪漢をことさら好むが、それは彼女が自らの悪徳のあまり破滅願望のある自堕落な者だからで、諸々の嘘や言い訳を駆使した漁色の果てに待つのは、甘い憶測で期している単身の母たる苦しく救いのない暮らしだけではなく、地獄より地獄的な家族みなの共倒れである。