2021年5月7日

科学教育、宗教教育、哲学教育をおもにとる国々の比較文化論

科学者にはろくな人間がいない。数学や自然科学を中心に教育している社会が、極めて住みづらい世の中になるのは因果である。これらは他人を自分の為に利用しようとする利己主義者にさらに力を与えるにすぎず、精神病質性の高い人間が社会を専横する状態を呼び起こすからだ。
 時代と共にこの様な国々では頽廃が進み、最後には、社会的不平等への内乱、無制限で無謀な侵略などによる外乱、その他で分解されるだろう。

 哲学なる態度を幅広く教えている国々は全体でも本の一部に該当し、現時点では、自分の知る限りフランス位である。ほか、殆どの国々は、科学や宗教で教化している。科学を中心とした国が上記の如く世界の反面教師になるのは必定として、宗教で民衆を指導できると考えている国々は、別の形で深刻に失敗し易いだろう。それは宗教が迷信を呼ぶものだからである。

 宗教を中心とした国々の末路は迷妄であり、判断ミスであり、それらを伴う必然の滅亡である。日本国がそのいい例だろう。そこで象徴なる名義で絶対権力を握っているのは大量殺人や贅沢三昧を常態とする純然たる邪教祖(現時点では天皇)であり、彼らに洗脳されきった狂信者らが国内で支配権を握っている。この様な宗教国家は悉く迷信で物をみるので、最終的には科学的真実を軽侮し、或いは現実味のある善政を行えない。
 第一世界と呼ばれていた国々の中にもそれほど酷い状況の集団がいて、決してより上位になる国々より合理的もしくは人道的に高い性状を示すことができない。ある宗教には、時代と共に変わっていく新たな状況での現実感や、超時代的な普遍性が欠けているからである。例えば現時点の日本国は、そこで絶対権力を握っている天皇を教祖とする神道の教義により、身分制、世襲制、性別主義や種族主義による門地差別の陋習を決して、ぬけだせないだろう。宗教による教化を前提にする国々には、決して越えられない埒があるのだ。政教分離を前提としている国々は既に、とうにその向こう側で、思想史の一部として宗教学ならびに宗教という過去の文化を扱っているのだが、彼らは永久に、この中世的な迷妄状態から抜け出せないのである。

 ある時代が新たに置かれた状況で、また新たに最善の道徳を作り出し得るのは、唯一、哲学と呼ばれる対話術を中心にした活動で、この様な教育のもとに、ほか全ての学術を整理して教えている国々でのみ、次世代はふさわしく未来についていくことができるだろう。