同時代に認められている芸術家は、殆どが愚にもつかない偽物で、本物は大抵が大衆に認知もされていないし、その偽物達の俗物社交界から遠い地点にいる。 だが後世の大衆は過去については本物の芸術家達の一生だけを憶えているくせに、同時代の芸術家については偽物礼賛をくり返している自覚がない。