2020年9月12日

月光

永遠に続く時間の中
僕はさも何も寄る辺のない舟
だが流されていく先は必ず死
その上で何か語ろうとも虚しく
誰もいない夜の海を漂う
月は果てしない大海原を照らし
その平面の様な球面の微分に
明かりを反射している
自分をのみこむ宇宙の暗闇の内にあって
何か救いを求めようと
落ちてくる月光だけだ