2020年7月23日

三浦春馬の方が福沢諭吉より偉い

「三浦春馬自殺トピックで、いつもなぜか顔を出す脳科学者、金髪芸術監督、ひるおび作家が完全沈黙ですね。国力発言で触れてはいけないんですね」とか或るヤフコメ民がいってて、鋭いなと苦笑した。
 これは東京文化人界での革新左派ポジショントークを皮肉ったものと思う。

 木村花の時はやたら怒ってたのに一言言及したくらいでスルーってのは、「人気美男俳優だから同情できない」みたいなゲス根性を除けば、確かに政治文脈が背後にあるのかもしれない。だが彼へのネウヨ視が完全に誤解なのは間違いない。彼は真摯な若者で、全国取材で全国全地方のよさを知っていただけだ。

 とても適切な書き込みをヤフコメ民の中にみつけた。以下転載。
なんでこの記事の内容で子供の稼ぎで生活してた事になるの?
そんなこと一行だって書いていないけど。
 
母子家庭なら普通は正社員じゃなくてもパートとか仕事してたでしょうよ。

7歳から春馬が仕事してたって、恋空でブレイクするまでは子役程度の稼ぎで食べられるなんてことなかったと思うけど。
あぐりはチョイ役にすぎなかったらしいし。
  
中学上がる前に再婚したなら再婚後は夫が世帯主で夫の稼ぎで食べてたろうし、離婚してからも30歳の親なら今現在でも50~65歳くらいでしょう。普通に働いてる年齢だと思うけど、なんで親のせいなの? なんで親が子供に寄生してたみたいな書き方するの?

コメ主は三浦春馬の次はその母親を自死に追いやりたいの?
 
三浦春馬が自死を選んだのって母親のせいなの? 離れて暮らしてたのに? 
違うと思うけど。
 
自死を親のせいみたいに言われるなんて春馬が望んでるかな。死者に鞭打ってるようだよ。
――mac*****
事実関係は、明らかに推測・憶測の誤情報を除いて、土浦駅前で春馬氏の両親は飲食店を営んでいた。土浦の地元タウン誌に載っていた様なので確かなことである。

 マルチ系の茶葉(らしきの)だしてるから怪しい説、微妙。天皇家もそうだが信仰って別に非難される事でもない。

 敢えていうと、日本国民の過半が電波ではないだろうか。だって自分の先祖が神だとほざくキチガイでしかない殺人移民の末裔が象徴とかいって政府に寄生しており、それを万歳とかパンパンとか手叩いて祭っているって。第三者からみたら狂人でしかないが、当人達は至って真剣。宗教ってそんなもんかと。

 しかも春馬氏は、明らかに自由派・国際的な友愛派だった。
 日韓対立が激化していた(明治に薩長土の馬鹿が喧嘩売りにいったせいで、以後いつもしてきてる)2019年8月、主演したフジ系ドラマ『TWO WEEKS』で、世界61カ国270作から選ばれアジアスター賞を受けた春馬氏は、韓国ソウルで表彰された。

 韓国紙『ハンギョレ』(2019年9月2日付日本語版)によると、表彰式に立った三浦さんはこうあいさつした。
 隣国として私たちはときどき難関にぶつかることもあります。
 でもお互いにもっと理解しようと努力すれば、このような難関をいっしょに解決できると信じています。
 エンターテインメントは人々を結びつける力があると思います。
 今後も作品活動を通じて、アジアの国々の絆を強める役割を担い続けたい。
 この場に立たせていただいたことで、より一層韓国の皆さんへの敬意と愛情を持ちました。
会場は大喝采に包まれた、という。がハンギョレ紙は憂慮した。
 三浦春馬は、特に、右翼論争の的となっている映画『永遠の0(ゼロ)』に出演した俳優という点が注目される。

 ドラマアワードの関係者は「日本で反韓感情が大きくなりつつあり、(韓国にエールを送る)受賞の感想で俳優が被害を受けはしないか、私たちが心配したほどだった」
「日本の人気俳優がこのような発言をするのは驚くべきことだ」と話した
『永遠のゼロ』は韓国のメディアから「嫌韓・右翼言論人」とされている百田尚樹氏の同名小説が原作だ。日本国内でも「特攻美化」「戦争賛美」との批判もあった。
 もし、三浦さんが「日韓問題」にまったく触れなかったら触れなかったで、逆に韓国内の反日世論を刺激する恐れもあった。そんな危うい立場で三浦さんが「勇気ある発言」を行ったことで喝さいを浴びたのである。
参考:『三浦春馬さんがソウルで日韓友好を「勇気ある発言」で訴えた 韓国では大絶賛、日本ではSNSの猛バッシングを受けていた』2020年07月19日、Jcastテレビウォッチ

 その百田尚樹氏の方は次の様にツイートしていた。
百田尚樹@hyakutanaoki
三浦春馬さんの訃報に驚いている。
映画『永遠の0』の撮影時に何度か話をした。真面目で誠実な青年だった。
食事の席で私と山崎貴監督が映画の話をしている時、横で真剣に聞いていたのが印象に残っている。
人としても俳優としてもこれからという時に、残念としか言いようがない。ご冥福を祈ります。
春馬氏のほかの言説、生き様をみていると、百田氏の原作の大和魂も、韓国側の置かれている複雑な被害者感情も、どちらも分かったに違いない。役者としてだけでなく、共感知能が圧倒的に高い人間である。韓国側では友愛の道が再び啓ける事を願い、百田氏の愛国心も、どちらも真面目に理解に努めていた。

 僕が思うに、茨城県の歴史を辿ると、春馬氏の様な考え方が自然と感じる。

 自分は東京にいた頃、2chで関西人みたいなのが自分をいきなり反日だとかいってきて、なぜなら韓国・朝鮮の事を擁護するからだという。別に擁護も何もしておらず、なにかで軽く話題に触れただけだった。
 自分は全くそれまで現実に韓国朝鮮の人々について知らなかったのでこいつなにいってるんだろうと思ったが、そもそも生まれて一度も韓国朝鮮の人達みたこともない。なんか謎に差別されて面倒だし、福沢諭吉もいってるしなぁと思って一時期、反韓ぽい言動をまねてみていた。
 けど親友の友達にも、専門学校にも在日韓国人のひとがいたり、SANAAで米国留学してた或る韓国人と仲良くなったりし、明らかにその関西人ぽいやつの言説の方がおかしい、人間的に卑しくみじめだと気づき、以後一切その種のまねをやめた。悪い面をまねてはいけない。気づいたらすぐやめるべきだ。
 その後色々調べていく中で、徳川光圀は朝鮮通信使と交流があったのを知った。しかも互いに儒学階級なのでわかりあえたらしく、自分がSANAAでションさんって方と、わりとすぐ打ち解けたといおうか、友情を確認し握手して別れるくらいまで(歴史問題への心情含む)共通認識もてたのと符合すると思った。
 じゃあ福沢諭吉が『脱亜論』以外でも彼の残してる文で、あれだけ朝鮮を小ばかにしてるのはなんだったのか? 塾生の金玉均ころされた私憤を八つ当たりしてるのである。つまらん男だ。朝鮮民族全体と、玉均への師弟愛は全く関係ない。内政干渉で李氏(閔妃)王朝を全否定もそれなら王政打破で天皇も否定しろと。

 僕が感じるに、徳川光圀と福沢諭吉があの世で互いに面と向かって議論したら、福沢が義公にははあ~と土下座するしかなかったと思う。これ絶対にそうだ。人格の次元が違いすぎる。福沢自身も『福翁自伝』で烈公(徳川斉昭公)を御老公と尊称し一番偉いと思っていたと書いてるが、義公へはもっとだろう。
 僕が読んだ茨城県立図書館にあった御本(歴史の研究書)によりますと、徳川光圀公こと義公は朝鮮通信使の方をお招きになり、互いに膝を交えて儒学のお話をされたらしい。でお互い覚えある学者とわかって敬意をもちあったらしい。帰った通信使とは手紙やりとり、尊敬しあっており贈り物もしあっていた。
 それに比べてどうでしょう。福沢諭吉。高々ウェーランド講義なんて今の水準からみたら、ほんと当時手に入った中ではいい方だったんだろうがしょぼい洋学を塾生に語り、朝鮮からの留学生がいたからって彼を手先に、朝鮮王朝を解体しようとした。この時点でどうかと思う。自由化勧めるだけならいいが。
 朝鮮なんて儒学の大先輩である。というか朱子学の伝統的議論の有様とか色々調べたが、君子の世界である、両班は。封建制だっただけに庶民の扱いは微妙だった面もある風にいわれているが、それでいったら日本なんて大名行列を子供が鼻ほじってみてたら切り捨てられるから全員顔あげられず土下座だ。
 西洋かぶれ、アメリカかぶれ。洋行で。福沢という男はひょうきん族に毛が生えた様なもんである。実に深度が浅い。全集・続全集もできるだけ読みましたけども。さながら今でいう輸入学者の元祖。帝室論とかもただの天皇機関説だし、洋学の表面なぞった評論家の類と思う。
 春馬氏のが福沢より偉い。