2020年2月24日

匿名卑怯者文化をなくすには

きのうの分析『低読解力者が求めているのは簡素な文ではなく、ただの中身が単純なできるだけ短い文』に続き、匿名でネットに溢れている、往々にして悪質または低俗な部類の人達の分析をする。
 一体彼らの正体はなにか。

 結論からいうと、おそらくほとんどが労働者たち、そしてその卵たちなのだろう。ここでいう労働者とは、会社員か公務員、といった被雇用者たちを指す。

 彼らの言説によると、「責任がとれない」という。なぜなら「周りに迷惑がかかるからだ」といったひとがいた。

 彼らは会社・役所など組織の駒の様な存在で、いわばロボット的立場である。国外でも韓国は似てるかもしれないが、他の国々ではそういった組織ロボになることは全然要求されない。日本でも全組織が、従業員をロボット化しようとはしていないだろう。
 が少なくとも実例が国内に沢山いるわけだ。
 例えばゆたぼん叩きしまくってる人達とかも明らかにその部類であって、カズヒロ氏が"submissive"と形容した人々の組織文化も完全にそれだろう。とかく彼らとしては、個性とか個人性とか、めだつ特徴とかは全部邪魔であって、出る杭を打ちまくるのが正義と信じ疑わない。仮に疑問でも同調しかしない。
 で、単にロボット人間化を強要するのは彼ら自身の文化であって、個性を出せとか自由は責任と伴うとか文科省が子供の頃から学習指導要領などであれだけ厳しくしつけていたのに、敢えてそれに反し、当人達が「全体主義的従順さ」を望んでいるのは明らかなのだから、専らそれはそれでいい、と仮にしよう。
 問題は、そういうロボット人間達が公害を及ぼす場合である。例えば社会学的には不完全にせよ、精神医学の概念を援用すれば、「健常」または「定型発達」的といわざるをえない、個人性 personalityを伴う一般的人間に、彼らの病んだ妄想から、不条理な絶対服従とか自殺をおしつけたがる時。
 Erin E.Buckelsらの"Trolls just want to have fun"(2.2.2.)によると、荒らしはネットユーザー全体の5.6%にすぎず、田中辰雄らの『ネット炎上の研究』によると、炎上に加わってる人は1.1%、積極的に炎上させてる人は0.47%にすぎなかったという。
 つまり、ロボット人間達の中でも、更に極小の割合(最大で約5~6%)の性格異常者、具体的にはダークテトラド・トライアドと呼ばれる高サイコパス度に複数の悪質な性格が混じった人々が、特に、SNS上で荒らしや誹謗を繰り返しているというのが最近の社会学的な研究からわかってきたことである。
 また、Justin Chengらの"Anyone Can Become a Troll:Causes of Trolling Behavior in Online Discussions"によると、気分がおちこんでいたり、平日夜間だったりといった条件では、既に他人が荒らしているとそこに参加し易くなる人が増えると指摘されている。
 Naomi Crakerらの"The dark side of Facebook®: The Dark Tetrad, negative social potency, and trolling behaviours"によると、荒らし(特に最も邪悪なダークテトラド)の目的は負の社会的報酬として、誰かが苦しみ(怒り・悲しみ)、混乱が生まれる事だと指摘されている。

 こういった知識からも、一般的経験論としても「荒らしは無視が一番」とされているわけだが、名は体を現している石川優実氏みたいに、彼らに温情深く対応してしまうと悪人にえさをやっているのと同じ地獄に陥ってしまう。勿論法整備で荒らしを裁く必要は日々高まっているが、専ら無視も第一の対策だ。

 私個人の意見として、ロボ人間化を要求される組織に所属する時点で選択が間違っているわけだけど、他の進路があったのに進んでそうなりたがった人を除いて、避けがたくまきこまれた人達がいるかもしれないし、全面的にひとりの例外もなく、ロボ人間達がショッカー的雑魚の悪役だとまでは断定できない。
 が。荒らしへ実に参加し易い条件、しかも見分けがつかない条件に自分の身を置いている時点で、「瓜田に靴を入れ」「李下に冠を正している」し、第三者の目には匿名アカウント同士はみわけがつかないため朱に交わって赤くなっているどころか、素で同類にしかみえないわけだ。

 ロボ人間の公害問題を解決するには2点が考えられる。
1.匿名卑怯者文化を極力なくす
2.自ら身を正し匿名活動を極力なくす

 1については雇用の流動性を高め、終身雇用制とか正規非正規の差別を撤廃するのも役立つ筈だ。
 山岸俊男『安心社会から信頼社会へ』によると、教育期間と一般的信頼は正相関するので、再起・生涯教育を一般化するのも重要だ。

 2については、匿名荒らしを「犯罪者」として一般人から峻別するに、荒らしを少数派としてわる目立ちさせなければならない。個人特定条件下では基本的に荒らしづらい。
 例えば2chのよう運営が発信者情報開示にも消極的で、荒らしに最適化している場所には参加しないしかない。実名制フェイスブックに比べツイッターは筆名・匿名が混じっている点でより複雑だが、その分、荒らしの生息余地がある。だがツイッター社は上場企業の為、荒らし打倒を基本目的にしている。
 総じて、主人公らが雑魚敵の荒らしを倒す、又は荒らしに負ける、どっちつかずの可能性が残っている現状のツイッターは、RPG的状況にあるといっていい。が予定調和としては、粘りさえすれば勝利は確約されているのもRPGに似ている。それで僕はこうして、SNS生き残りのレベルあげながらまだ(ツイッターに)いるのだが。