2019年9月3日

今後の政局の筋書きと地方振興の骨

地方交付金(地方交付税の交付金)にトップランナー方式を適用した場合でも、赤字自治体の非効率性へ税を調整する結果になるのだから、この制度は全体として過疎地自体の政府部門への依存度を高めるものなのではないか? そしてそれを地方振興と呼ぶのは、根本的にずれているのではないか。本来の地方振興は、田舎に住民が民間で自立できる産業があって、しかもそれに将来の成長見通しがある状態をさし、政府が公務や、民間委託で無理やり雇用を生み出したり、生活保障を与えることをさすのではないのではないか? 後者はケインズ政策なのかもしれないが、税金依存の自立から遠のくのでは?
 中央政府版でいうとMMT式に赤字国債を資金調達手段にし、まっとうな税収増を諦めている様な状態も、やはり健全な財政収支の状態とはいえない。似たことを地方自治体についていうと、産業が駄目な状態で幾ら地方交付金を不交付な東京都民から回されても、健全な財政収支になりえないのではないか。

 全体として日本って対外純資産は世界一のくせ大金の殆どを高齢者(60歳以上が資産全体の63%、50歳以上が全体の84%をもつ。2014年4月15日、モーサテ)と日経平均に採用され日銀・GPIFから税金入ってる一部上場企業が滞留させ、全然使う人に回っていないのが経済衰退の元凶で、消費振興が鍵と思う。日本政府、というか安倍政権の経済政策って企業献金ほしさに(さっさと違法化しろ)、消費じゃなく企業優遇になってるから、どれだけそれ続けても永遠に景気回復しないだろう。安倍晋三という人は学生時代も遊んでたろうし元のできも悪いようだし、法律も分かってないが経済も分かってないと思う。
 先ずこの高齢者の預金をもってる金融機関と、大企業に金を消費者、特に壮年から若年層に吐き出させる必要があるだろう。大体、老人が幾ら金持っててもあとは死ぬだけなんだから基礎年金を国債で絶対に保障してやるといい、出産と子育て可能な世代に金回さないと国が滅ぶだけだ。老人優遇にも程がある。
 何度も自分のブログやツイッターで分析したが、ケルトンや日銀黒田の物価あがったら賃金もあがるとのフィリップス曲線前提にした謬説は、企業側に賃金抑制可能な選択肢がある限り成立しない。嘘だと思うなら自分で経営してみろと。経営者からみたら労組ストされたらしょうがなく賃上げするだけだ。
(参考「ケルトン氏の操縦財政論はインフレターゲットの前提に貨幣錯覚の解消を無条件に置いている放漫財政肯定の詭弁を含む 」
つまり、安倍は現時点でも、今後も恐らく物価あがって賃金あがらず(寧ろ円安で実質賃金からしたら下がる)、生活苦状態を招いているわけだ。
 賃金を政府が上げろというのは、その時点で先ずおかしい。今の子供は気づいてないが、それは労働組合(労組、安倍の言い方なら連合)に入って会社員自身がやる仕事で、安倍は表向き演技してるだけで本当は経団連らとグルで、儲けの山分け共犯なのだ。だって企業献金一番もらってるのは自民なのだから。

 私の感じだと、安倍は自分の数年間の権力の座だけ維持できたらそれ以後は政府が滅びようが経済沈没だろうが少子化絶滅だろうが移民で大混乱だろうがどうでもいいという施策をやっている。この男はダークトライアドで子供もいないし、口先で何を言おうが本当に、本音ではそれでいいと感じるのだと思う。安倍に知恵を与えるのはただでさえ虚栄心の塊の権力俗物が自分の手柄にするだけだから癪だし、ろくな結果にならないだろうからなんとか数年耐えた方がまだいいと思うが、少なくともその間、枝野から小沢に党首交代したら、消費振興策を私含め民衆が進言しまくって景気回復の軌道にのせてしまえばいい。
 安倍政権の間は貨幣錯覚が解消されない状態にとどめ(要は労働者一般に安倍の演技を狂信させ、立憲に近い労組を侮辱させてればいいのだから)、立憲の党首交代で安倍退陣可能になった瞬間に、野党連立勢に知恵与えて景気回復の上昇軌道へ乗せはじめるのがタイミング的に正しいと思う。
 どういう消費振興策があるかだが、最初に書いた様に、産業面での地方振興兼ねるべきで、重要なのはケインズ用語でいう有効需要が田舎に開発されることであって、地方交付金与えたら終わりとかではない。詳しくはまだ書かないが、つまり政府が中途半端に大企業優遇で法人減税しても意味ないのだ。