2019年8月23日

守銭奴と学歴主義

自分に直接役立たない商売を英雄視しているのはただの俗物である。
 どれほど大金を集めても学問や芸術に疎かな老人は軽蔑される。守銭奴ぶりは他人の必要とするものを寡占している負の証なのに比べ、教養は用いなければないのと一緒という面で寡占できないし、それが俗物根性の為でなく実用に正しく用いられていれば他人を益するものだからだ。
 永遠の権力も権威もありえないし、耄碌した老人が上皇とか教皇と名乗り威張り続けているとやはり傍ら痛いものだろう。
 学歴主義という肩書きを目的に学術を濫用する思想形態の人は、全俗物中でも最暗愚な部類に違いない。そういう人達の生涯をみていると、他人を差別する目的で学術を悪用しているのだが、彼らの信念は本質的に最下等の悪意と何も違いはない。その様な人事制度をもつ組織に順応しようとする時点で、彼らの道徳性は著しく低い。政府であれ会社その他であれ、当然ながらその種の組織は腐敗している。そうであれば近づかないのが唯一の解決策である。