2019年5月14日

日本政府は全国民福祉で幸福度向上を目的にとりあえず累進課税を強化し、どれ程で金持ちが逃げ出すか社会実験すべき

(共産主義国を実現すべきとのツイートへ)
事実上、格差拡大の頂点に絶対的階級の皇族財閥や資本化を据える自民党が最大の支持率をもつ日本の民主主義制度下では、共産主義を実現するには議会選挙の暴力革命か、安倍晋三氏みたいな独裁者に預金封鎖を実行させるしかない。そして暴力革命より、自民党の独裁者を唆した方が実現が速やかでしょう。
 全国民の預金封鎖は日本政府の赤字国債が実質的に返済不能になっている現状から、既に日本維新の会の藤巻健史議員が予想していることであり、安倍政権がこのまま居直れば可能性がある筈です。国民側が安倍政権か自民党を支持し続けるだけで、政府破綻前に私有財産を取り上げる可能性がある。日本政府が今後の税収で赤字国債(政府の国民・銀行等への債務)返済を賄えない以上、円価下落と同時に新札発行しかなく、国民の総意が財政破綻を認めれば、市場の混乱を防ぐため政府は預金封鎖しないといけなくなる可能性がある。共産主義の観点からいえば、この隙を狙い資本家の預金をとりあげ得る。
 MMT(現代貨幣理論)は「政府が国債を償還不能でも(無限の赤字国債があっても)財政破綻と認めなくてよい」という立場で、自民党の現在と等しい。しかし共産主義から見れば「政府(中央銀行)による円の増刷は絶対に認めない。ただし国債償還不能な以上、財政破綻と認めよ」と自民党に迫ればいい。

(暴力革命による労働者階級の議会占拠が必須とのツイートへ)
全共闘で挫折したじゃないですか? シールズもデモに過ぎなかった。既に安倍氏が国家社会主義化に邁進しているし、議会政治を主張する社民党が存在するのに、これから暴力革命が可能だとしても自衛隊以上の武力が必要になります。先ずそれを作る過程で警察権力の目をかいくぐる必要がありますね。
 私は労働者と経営者・資本家は思考の質が違う、つまり経済に関する理解度や知恵に差があると思うので、労働者的思考のみの集団は企業統治でさえ満足に行えないと思います。いいかえれば一国二制度をとらないかぎり、経済的には純粋な国有企業のみ・私有財産否定体制では他国に大幅に搾取されてしまう。もし日本で共産党が政権をとったとしても、既に中国が隣にいる以上、資本主義経済との両立を図る以外の道はないのではないですか? 国有企業対中国企業では製品サービスに大差ができてしまい、かなり早い段階で日本経済が中国企業等、外資に占領されてしまいますからね。

(単に一国にとどまらない世界革命が必要であるとのツイートへ)
世界革命論の理想の高邁さに対して米国含む西側諸国、そして中共自身の変節が高いハードルで、日本人自体も、労働者側が皇族に洗脳され、資本家に憧れ、平等より格差の上に立てればいい、と浅薄な発想に陥ってますからね。自己責任論みたいな新自由主義の一部を、労働者自身がニート差別に使っている。まあ共産主義自体、皆労働を目指しAIの登場以後を予想していなかったので、これから多くの労働が自動化され仕事がなくなるか、変質していく中で一体どういう新理論になるのか。有閑階級どころか国民の殆どが暇をもてあます状態になったら、共産主義全体が全員直耕的な過去の理論となるかもしれない。

 共産主義について考えてて気づいたが、皆労働の理想は暇人(有閑階級)と余り調和していない。また資本家でも経営者など兼ねてて忙しい人もいるし、貧乏でも暇(誰のこととはいわないが)なのもいる。
 また搾取なき労働って、全労働者が等しい給与なので長時間労働者が金持ちになってしまうのでは? 
 ニート差別って日本人労働者の相当数が暇人を蔑視する考え(「働かざる者食うべからず」)をもっていて、その暇人の一部には資本家とか企業オーナーも含まれるから貧富に関わらず労働信仰の教義をもっていない人を差別していることになる。憲法上の勤労の義務を、労働者階級に限定しているともいえる。
 究極のところ全人類が暇で、やりたくもない労働から解放された状態の方が、明らかに理想として上だと思うのだが共産主義者はこれにどう反論するのか?
 カネ(貨幣)の機能は教科書には
1.価値尺度 価値をはかる物差し
2.交換手段 商品交換の仲立ち
3.貯蔵手段 富を蓄える
4.支払い手段 信用取引を清算する
5.世界貨幣 国際取引を決済する
と書いてあるが、カネ儲けしてる人らって他人を見下す目的が大きいので、格差自体が目的なのでは? 蓄財で交換・支払いに使える価値尺度を沢山もっているのだぞとステータスシンボルにする、しかも他人を実際に支配する権勢欲が資本主義者の心底にあるもので、単に社会に良質な製品サービスを届ける、という建前と別の動機があると思う。
 つまり共産主義は、商人の強欲さを余りに素朴に見すぎでは?
 もし搾取なき企業を作ったとして、それは柄谷行人のいう協会主義(associationism)によれば生協とか農協がそれになるわけだが、単に株式会社以外の組織形態を認めるにすぎないから、単に株主利益より個々の組合員の取り分がふえることになるだけで、従業員持株会社みたいなもんだろう。
 格差逓減が幸福度を上げるのは、途上国や北欧の方が日米や他先進国より主観的に幸せと言う人が多い為かなり信憑性が高いが、日本人一般って間接占領コンプレックスで米英に追従的だから格差大好きでしょ。先ず金持ちは努力した証拠みたく持ち上げ貧民を見下すし、皇族の階級も認めてるじゃないですか?
 共産主義の世界革命論(全人類、資産も所得もありうるだけ平等たるべし。さすれば幸福であろう)という熱い理想は大変高邁ではあるのだが、これを他国におしつけようとした瞬間、大抵の国々の主要な支配層が発狂するだろうことに加え、日本国民の中ですら格差大好きの人達が全力で阻止してくるよね。そして共産主義の世界革命論が致命的な点は、ただ乗り(フリーライダー)や、暇好きや、金儲け好きや、仕事中毒の人や、協同組合や、株式会社以外の資本家が支配していない会社を除いて、単純化して搾取を捉えすぎで、そもそも商売全体が客の搾取ともいえるから儲ける限り等価交換ではないことだよ。
 また現実の市場では適当に業務をやったふりしてる労働者の方が私財をなげうつ資本家や休みなく血反吐はいて働く経営者より金を儲けているなんて場面も出てくるくらいで、ピケティのr>gすらごく巨視的な抽象化された話に過ぎない。要は労働者は資本家・経営者に比べて損することが少ないともいえる。
 上に書いたよう私有財産なき国有企業が一律賃金に統一しても、赤い貴族と別文脈で、長時間労働マニアの金持ちが出てくる。私有財産制を否定することと、一律労働で成果を分配することは矛盾しているわけだ。全人類の能力が同じ機械でなければ成果は平等にならないので、累進課税でごまかすしかない。

 結局、共産主義は上記の矛盾が甚だ多く、実践中の中国でも一国二制度を選んだ。先富論の延長でいずれ全企業を国有化する建前かもしれないが。逆に日本やノルウェーの方が企業を国有化している。
 思うに市場では組織の多様な形を認めつつ、累進課税を強化するのが現実的では? 共産主義者は協同組合で働けば搾取が少ない組織人になれる。幸福度の観点から高福祉化をはかるには高税率が必要だが、貧民からはそもそも搾り取れない。格差大好きならより高いハードル(税率)を超えればいいだけだ。
格差主義者「金持ちになって貧民どもを見下し、贅沢三昧して皇族ぶりたい!」
自由至上主義者「(租税回避地から)税金高い日本人ども、やーい、ざまあ」
この2つの人達は似て非なるものだ。いや、実は世界規模での格差主義者が自由至上主義者とも言えるが。
 政府は自由至上主義者(広義で多国籍企業もそうだろう)が海外流出するのを危惧していた様だが富裕層数は世界2位だか3位になったのだからその懸念は払拭された。今度はどれだけ累進課税したら金持ちが逃げ出すか、社会実験してみるべきだ。どうせ米中以上に富裕層集めても格差地獄になるだけなので。