僕にはあの天狗党の悲劇、諸生党の悲劇が不可解だった。だが今にしてわかった。彼らは二大政党制を実現していたのであり、単に時代を超えていた偉大な人達だったのだ。もし僕が彼らを現実に見たら、その威容と士気に驚いたろう。彼らが真の武士だったし、最後の武士団だったのだ。
天狗党と諸生党は最初の政党であり、未だに日本国単位で実現できていない議会政治の興りだった。最後の将軍もあわせ、水戸藩はたしかに武士道を貫いた最後の貴族だった。
僕はなぜ県外の大衆が無知で悪意なのか測りかねていたが、SNSを暫くやってみてよく分かった。状況は今も何も変わっていない。俗物に何もわかりはしない。僕は質の高い教育的環境にあったので、県外一般大衆がもっと賢く立派だと思い込んでいた。そのことは江戸時代から同じだったのだ。