2019年1月28日

野党の大同団結について

大同小異あるいは、大同団結という言葉の意味によれば、政治思想のつまらぬ小異にこだわらず、明々白々な大悪党の安倍自民党を全野党が結集して打倒するのが筋でしょう? 木を見て森を見ずで、つまらぬ重箱の隅をいつまでもつついていても、大悪党の大悪政があなた自身を日々滅ぼしていきますよ。
 目の前で大悪党があなたに致命的な違憲立法・不正行政を連発してるのに、細かい違いにこだわって正義の第二党に結集できなかったら、あなた自身が敗れていくんですよ。
 日本国民全般というものが相当のばかで、安倍独裁政権の暴走という致命的な危機のさなかにあって大同団結できず、そのままどうでもいいような揚げ足取りで少数野党の力を更に弱めるような足の引っ張り合いを演じ、国ごと亡びたとして、あなたがその様な愚行を現にしたのだからあなたが責任者でしょう。
 心の狭い人間がどうでもいいような細事で弱い者いじめし、強大な独裁者の暴走を間接的に放置することで日本国ごと滅亡してしまいましたと。世界史の中にはそんなこともあるでしょう。無資産の議員が失職の恐怖から保身に走った、無職になればよかったみたいにいっているが、そんなのあなたにできるの?
 もっと詳細に分析してみましょう。前原誠司さんが民主党代表として小池百合子さんの希望の党に合流を図ったときがありました。第48回衆議選です。がこのとき前原さんはやはり今と同じ事態を憂慮していた。暴走し悪政中の安倍政権を打破するべく、最大の第二党を結党しようと大同団結を選んだわけです。
 どちらかというとこのとき、政局としての要点を理解できなかった人達、いいかえれば「先ず悪しき独裁政権を打破してから」、「次に政権与党となってのちに」それぞれの政治的理念を主張しあう、という二段階の手順を理解できなかった人達が民主党内にいたわけです。大同第一・議論第二という手順です。
 朝三暮四と同程度の話なので、さすがに民主党議員の中にこれが分からない人はいなかったらしく、希望の党に集まろうとしたのですが、小池さんは一計を講じて排除リストなる物をつくり、恐らくある程度恣意的な選別ですが、一部の民主議員を希望の党に所属させませんでした。大同を乱したのはこれです。
 小池さんがなぜこの様な奸計を用いたか定かではありませんが、彼女は旧自民党の議員であり、当時「(リベラル派は)排除します」と発言をしていたことから、希望の党が最大議席を獲得し政権与党になる可能性より、自身の非寛容な政治思想と希望の党内での独裁権力を優先しました。
 小池さんが合流議員の一部に排除をたくらんだため、大同団結できず、結果として希望の党に入れなかった民主党議員らは分裂してしまいました。否応なくそれぞれ立憲民主党、国民民主党などを結成し、参院のみ民主党が残りました。それは民主党議員が大同団結を理解していなかったからではないでしょう。
 結局のところ、野党分裂状態と、第二党の党勢鈍化をひきおこした原因は、小池百合子さんの奸計が大同団結を破壊したからだというのが正しい認識です。国民民主党の議員が大同団結の意義を理解していなかったからでは当然ありません。寧ろ二大政党制の意味が分かっていないのはあなたのような民衆です。
 小池百合子さんの第二党を弱体化した利己的政略(議員の非寛容な排除)は、国会議員政党としての希望の党のその後の趨勢から敗れましたし、民主党から大同団結を選び希望の党、国民民主党へと所属が移行した議員らは決して惨めだったわけでも思想信条を捨てたわけでもない。単にあなたが無知なんです。
 第48回衆院選からこれまでの日本政界に起きたことに対する、客観的な分析から結論を申し上げますと、あなたの仰る国民民主党が、かつて第二党を便宜的に大団結しようとしたのは、現状も変わらぬ安倍政権の独裁がもたらした負の結果を防げていただろう為、まことに正義の行いだったといえるでしょうね。
 一体なにが安倍政権の独裁体制を手助けしたかといえば、それは小池さんの排除政略ですよ。もし前原さんの大同団結政策が日本国自体を救済する意図をもっていた、いわば国民の命を握る最重要な王手だったと小池さんに理解できていたら、第48回衆院選で国会は大幅に自公の蛮行を防止する方に動いていた。
 大同団結し政権交代を実現してから、そこでさまざまな思想をもった非自民党を中心とする議員らが、自民党議員を含むお互いの意見のよりよい点を立法に反映し、本来の「国会」を開く。これが当たり前の先進国のあり方でしょう。正直、自公議員は幼稚なんです。国会を寡頭政オセロの場だと思ってんです。
 自公議員が国会は相手の意見を尊重し、少数政党すなわち国民の中の少数派の意見からよりよいものをすくいあげ、立法に反映させていくための場だと、先進国で通常の政治的知能をもちあわせていれば、とっくにこんな子供じみた説教をする必要はない。ただそんな自公に議員を任せている日本国民も愚かだ。
 なお「寡頭政オセロ」とは、短い文字数制限の中で、多数派の専横をゲーム的な目的とするような自公議員の歪んだ国会理解への皮肉を目的にした表現であり、オセロという競技が幼稚という意味ではない。
「無資産の議員が失職の恐怖から保身に走り易い」という話ですが、これはなぜ参院(旧貴族院、資産家らの上院)が用意されているかの本来の理由です。衆院(庶民院、資産の少ない議員からなる下院)とすみわけることで、大局的な法の番人をする目的の議会です。参院は無給とし資産家を選別しましょう。