2018年2月22日

画家について

我々は人類全体の為に何らかの貢献をする事で、生存の理由とする。今日の画家は無力で、毎日の食事代すら陸に稼ぐ事ができずそのせいで一般人からひどく侮辱されているが、少なくとも彼にできる全身全霊の全精力において、何事かを為すことはできる。その絵画は、歴史からも人々からも忘却され、誰からも省みられず破却され、或いは生前も無視された侭かもしれないが、問題は他人からの評価には一切ない。その画家が、自らの生存の理由を表現できれば優に十分である。我々は同時代において巧く行った職業画家達や、商業作家の人気や金儲けぶりに思わず気を取られがちである。
 艱難辛苦汝を玉にす。
 我々の絵画は自分自身の魂を救済すればそれで十分である。我々の芸術は、心棒を直接ぶん殴る様な重大な結果であれば、それ以上は望むべくもない。俗事をわずらうな。我々は清貧を誇り、仏法僧の様に孤立し、乞食やニートと蔑まれ、衆愚共から日々誹謗されてきたが、我々を変える事は一切できなかった。我々は誇っていい。我々は画家に生まれついたのだ。