2015年10月10日

宗教論

女が男の仕事を代りにする事で子供が減り、経済衰退に向かう島国は人口逓減という仏の理想を部分的に、図らずも実現している。大衆が出家する代りに労働者や引きこもり、サブカルチャー(アニメや漫画、ゲーム或いはポルノ等)のオタクとなり、資本主義という俗世への抵抗を嫌消費という消極的な方法でしか行わなくなっても、彼らの根本精神は仏教的である。つまり生命の否定。
 こういったニヒリズムは珍しくもない。反時代的な集団は退行的に、批判勢力として常に存在し、時にその派閥は超時代的となる。ニーチェは諸宗教を虚無主義の一種と断じたのかもしれないが、単に現実からの逃避先としての安全基地の機能が宗教なのである。宗教集団は敗れた政治集団であって、権力を得たそれは単なる政党となる。逃避が愚劣なら権勢も虚栄であり、集団的な思考はそれが集約的であればあるほど錯誤に過ぎない。