名分。栄誉を退ける様に配慮する事こそが最高の栄誉を与え直す不思議。人間性は逆説にみちたがっているのか。
性格。総じて、内向的な性格は外向的なそれより佳い事が多い。人間の魂、或いは単に頭脳が動物性をのりこえるのは内省を介してなのだろう。
歴史。争って侵略するより、譲って敗北した方がずっと佳かったらしい。なぜなら人類はかくして過当競争なサバンナを去ってのちにのみ、協調性ある少しより仲の良い、すぐれた社会と文明をつくりえてきたのだから。これは来世も同然。
いなか。田園を都市より好まない者は必ず心象腐敗していて、悪習によって自滅していくらしい。都心が人間を生かさない証。つどう場所に過剰あり。バベルの通り。
虚構。小説を書く者、あしき人。小説屋、嘘つき稼業で恥を売ってくらしている。どれほど卑しいかわからない。なぜ嘘をつかねば真実を語れないのか。臆病で不正直、卑怯者だから。世間を欺く末路は破滅。小説はあしき物、それを好む人もおなじ。嘘つきをうまくするだけわるくなる。小説の癖は良識の損傷。恥のみあって一利なし。それらに欺かれる愚か者の権力者も同様。文学賞とは悪徳賞という恐ろしい真相。殺傷兵器で金満家の他だれが悪徳を誉めたのだろうか。これは反動形成、乃ち所謂酸っぱいブドウの論理ではない、というのが二重に恐ろしい。その為の言い分さえ否定すべき悪魔の構造。