2011年6月13日

偽善の教え

私達は学校で、或いは親に、心のゆたかな人になりなさいと教わってきました。そうすればしあわせになれますと。
 実際社会は正反対。心の最も賎しく、卑劣な人間がすべてを支配しており、また支配していきました。無教養で利己主義、浅ましく金権を漁る、理解力のない俗物が首相で皇帝で社長で理事でした。世間の底に溜まる泥でした。なぜ先生方はそれでも、子供へ最も危うく最も辛い道を指し示したのでしょう。
 私達はその御蔭で核発電所事故の犠牲になり、人生を苦難に過ごし、邪悪な社会におりていかざるをえず、彼らを変えることもできませんでした。欺かれ、成り済ましによる冤罪で貶められ、暴言を吐かれ、或いは国家権力の悪意ある暴威により犠牲にされ、奴隷の如く働かせられる。一体貴方らは何を我々へ教えていたのか。心が裕かになる程我々自身の絶望も嫌悪感も強くなり続けるでしょう。それでも貴方は子供であった私達へ、苦痛の為の嘘を吹込みゆくのか。
 教師という職責を誤って絶対権力として用いる彼らはいつか天罰が当たるでしょう。俗物の幸運も長くは続けえないでしょう。劣った皇帝は処刑されるでしょう。最低のいきものは地獄へ輪廻するでしょう。
 それでも私達は彼らの犠牲になるべきでしょうか。私はそうは思いません。信頼して任せた仕事が凄まじい手抜きで、大量の被曝で虐殺された人間はあなたをもう人間だとも思えなくなります。
 この世が真っ二つに割れ、奈落と天国に別れるのが絶対の条件なら彼らが堕ちた地獄の光景を、私はもう見たくありません。