2010年12月9日

地域精神の偏り

世界秩序の中で場が示す役割は常に偶有さによる。故に場所哲学的側面もそこに返る。もし世界建築の中に固有の原理が見つかるなら、皆この偶有の形によっている。世界精神の必然さは場所学からは直に導けない。乃ち合理性的な場所精神が特有の倫理体系を築く世界の文化秩序の間に相互作用があり、他はない。それらの社会進化論は正に偶然的。
 結局必然な世界精神の体系はありえない。もしそれがあれば、唯一絶対原理の樹立に至り、この極相の秩序は一切の文明間交易から離脱しているが故、ごく長い目では奇形に留まる。場所精神からの倫理傾向が趣味観として各地に魂か地霊なる地政史の本質に残されはするが、哲学そのものにはこの分解もできず、単に場所学の地域偏りに留まり、その編纂は地政学内に納まる筈。要は世界精神哲学とはまず疑惑の体系であり、神学とみてすら完全たりえない。