獲得形質と遺伝のそれとは連環して働く時、文化形質を作る。文化形質は遺伝子に属するのでなく、文化素にのみ属する。そして獲得形質は文化素の幾らかを学習し、世代間で受け渡す。文化形質は世代で浮動しており、遺伝形質と獲得形質の両方から影響されて変わる。但し、一定の獲得形質がその遺伝の傾向のもとでくりかえし世代間に伝えられていくと性選択の中では必須の学習行動、つまり生存の為の文化形質として定着される。
人類が言葉をこの種の文化形質にしているのはその一例。言葉を介さない人類は、その遺伝形質に関わらず同類とはみなされない。その種の文化素は定着された。