淀みなく染み渡る
宙ぶらりんの月あかり
だれにとってさえも
ここは心配された
くるくると回るそれだけの
横になったまち
月が回転してく
あなたのめのまえ
だからそうだ
もうきのせいだとおもって
社会のことはすぎさった
大昔の出来事だと思え
冒頭に記された真実は
あなたがなにも知らない事
肯定できるまじめな話題
なにもよろこびの上であるなら
その目的や仕業ですら
丁度わすれさってきた
うつらうつらしたねこじゃらし他
なんの留保もないが
さりゆく大地の息吹をきけ
この星のあおさをみよ
私達の底にある命の律動
それさえも大昔の物語らしい
私達の今にはもう
信じられる現もなく
ただ起きぬけにとびだした
潮騒とそこで遊ぶ風の律動
なにもかも大昔の話
どうせ十分みかえしてみて
わかることもない暗号じみた
遺伝子の足どりは文明に乗り
あのそらの向こうで待つ
大きな珊瑚礁の奥で眠る
僕が飼ってたグッピーの親に
子は元気でやってますと
果たして世話から解き放たれ
わずかな雨樋で溺れそうに
泳ぎなおす彼らの配列は
なにか重要なしらせなのか
きみはなにもかも虚しいと悟り
彼らを捕まえた野蛮人を哀れむ
大都市の夜景
そこでくらす幾多もの陸でもない
生きている意味も価値もない
害しかない経済動物を厭う
極東でうずくまってきた
彼らの一員ふざけている
きみは気の所為じゃないその
黄色く矮小化した生物を見た
そいつらとおなじ島で永遠に
くらす意味は価値とない
つまりは間違えてしまったのだ
うすらさむい両親のひざ元で
きみは倭人が理由もなく
数限りない明りを燈すのを見る
怒る意味が分からない
奇妙な猿を多く見た
他者へ迷惑をかけまくるのを
たのしむ低級な生命体
それらの猿は二足歩行だが
他はなにも猿とかわりない
辛うじて言葉は喋るが片言
フォークをもち御飯をかきこむ
軽蔑しろだって単に
自分とは違う生命体だっただけ
それらの猿は幼い頃
暴力と発情をくりかえし
僕の目の前で繁殖していた
おなじ人の名を借りながら