芸術場の普遍的定点性はより簡明な形でいうと珍客ある所となる。珍客はやはりそういう場所をよりえらびがちになるはずだ。なぜなら、生態か形態のごく多様でないところではかれらが目立ちすぎる危うさがある。一見では過剰装飾や自己目的化された荒廃地の如くに勘定されがちだとしても、銀河系の単位でみわたして折衝を試みる場所はやはり、芸術化が極度に進んだ、おそらく一部世界都市の中枢付近となる。もし先験を功利とみなすなら、めずらしさへよくも反応しない習癖に紛れてこの芸術化へ向けた都市文化は結局より進歩的たる。いずれ単なる高度技術化と比べればその成果は一目瞭然となるだろう。