2009年11月29日

東京都老廃体制の終末論

東京都知事が千年前の論理で科学補正予算への自説として、国税を全面投与してなにも問題はないというのも同然の認識を示しているが、世界中に文明の意味をしっている人間で誰ひとり技術の恩恵が無駄だと考えるはずはない。
低知能が人間でも都知事をできる、といった民主主義の人気政治化やお手軽タレント化への批評はさておき、『民営化』という効率論の定義さえ望んで人のうえに立ちながら認識できない人格は知性どころかいかなる工業発展の原則を語る資格すら欠いている。

我々はなにひとつ発明した政府機関というものを世界史上にみなかった。俗物どもが同士討ち、権力闘争、戦争煽動、猥談保存、逃げ口上、職権濫用、原爆放置、虐殺公認をくりかえしてきた歴史なら山ほどある。
政府がエジソンをもったことも、ワットをもったこともない。政治家(少なくとも、至尊なる殿下へ寄生して各種の利益誘導をはかる悪徳仲介人ども)という人類の中でも最も力でねじふせる猿山同然野蛮世界の慣習を信じたがる低俗な職種を好む者がなにかに技術を利用したとして、それはすべて権力を支配するための殺傷武器であった。

ここから、毎度の詭弁で喋々するなにがしの愚論のごとく非効率きわまる、しかも用途はみな悪意へ流れるだけ、邪な政商科学技術用の国債乱発、国民からの借金を踏み倒し前提に積み立ててなんの恥じも感じず戦争遂行だけを目的とする俗物どもなどにやる金は一銭たりともない。
今すぐに紡績機や紙漉きや天体望遠鏡がどういった民間の熱心な研究自由人の手で発明されてきたかまず土に還り、全生態系放浪の遍路をしてきた方がいい。政府が学問へ余計な口をだして良い結果が出た記憶は人類内になにもない。

 それでもかねを余した尊王家がもし借金を重ねてもなにか余計を働きたがるなら最悪ただひとつ担うべきは、利益率に直結しない「純粋理論」用の大学予算を確保し、市場の浮沈にかかわらず基礎研究が一部ではつづけられる様にしておくことだ。
実力よりはるかに出過ぎた身の上を愧ずべき失政録には事欠かぬご自身がどれほどの中小以上の国家規模予算を無駄にし、口先で責任転嫁をくりかえした末、まったく切腹する余地もなくなおも御託をならべておられるのか過去の因果を自覚なされよ。国税は愚昧なる一東京土民の私費ではない。