2009年7月2日

自殺率軽減策

日本人若年層の多自殺傾向は、その社会では先ず衰退とそれに準じて階級分化が急速に起きている証拠であり、前世よりも生活民度の高くない暮らしに同等以上の努力で到達不能なら、‘労苦の為の人生’は早く撤退する方が総合して勘定すれば得だからだろう。

もし何らかの誘因で過半の国家内所得を寡占している団塊とそのJr.世代が処分できれば、全体としての国民経済が養える幼年層の人数の増加によって、現況の惨たらしい傾向は治まるだろう。
 しかし、独裁制度による群生淘汰の為の戦争の可能性が排除されている社会場では、実質的にはこの「粛清の工夫」は実行がきわめて困難なので、もし日本人が限られた国土とそこに存在する労働量で群れた老年および餓えた青年層の生存を確保したまま景気を再び改善したければ、移民または引退の制度を確立しなければならないだろう。

定年後の団塊世代が私財を貪欲に貯め込んで手放さない以上は、その直接の子孫以外への利益配分は起こり得ない。
従ってここに存在する家格階級化への誘因は、もし若年雇用への大幅な公共事業政策が謀られなければその所得下層の子孫への、自殺か犯罪への自暴自棄行動を煽るだろう。
すなわち引退制度にはもし過労死や尊厳死などでの老年層への早期での処分可能性か、そのための安上がりな年金か老養屋が地方自治体かNPOの考案で図られなければあまり希望はない。
そして感性についての改良はつねに若者より劣った彼らの新規な情報産業増大への需要も期待できないので、ここには「孝行」という古きよき理念の生き残った奇特な後進地方を除けば、いわゆる介護福祉関係の雇用増への鈍く遅れてやってくる次第な貢献しか辛うじて意味はないだろう。

 すると、より実現性の見込める安全網とは移民策である。つまりは、『休息支援』の政策助成金でうまく老余の半生を沖縄、インドシナ、ハワイ諸島地域など南の島で送ってもらえるように導けば、国内で養える幼年人口への可処分所得の総量は明らかに移民が落として行った物価間交換差額から相対的価格として増大するので、悪化した労働環境で差別と道具あつかいのなかで懸命に働きながらも極貧を余儀なくされた不運な時代の若者そのものの自殺誘因は相当に減退するだろう。
尤も、彼らの急進派政治行動が鬱屈しきって暗殺で一息に暴力革命を齎す方が割得ならなにもいうまい。だが知的啓発に遅れた暴力は見当違いの方向へ及ぶ矢立ての如く、軍事防備のなくあきらかにかれらより無力な一般民衆や幼老弱者を狙うものだ。