2009年6月16日

土着信仰の進退

神道の狂信が実質的に、倭人の弱体化の根源因だった。それは特殊な民族宗教でしかありえず、更には政教一致を伴う古代信仰の一種だったので、理性面では常に多数派を迷走させる混乱の種でしかなかった。特にこの狂信が政治的急進派と結び付くと結果は最悪になってきた。理性を麻痺させるこの僭主政の支配は、結局はいつでも古代信仰の復活という独特の退行に落ち着いてきた。

 インドに於けるバラモン教やイスラエルに於けるユダヤ教、アイルランドに於けるケルト信仰の様にこの土着の神道の根絶ということは日本民族が絶命し尽くさない限りはかなり難しいだろう。特に在郷の農民層は自然崇拝としての神道の方法を代々信頼しているので、古代信仰の名残りとしての汎神論的思想形態は改宗させられなければ取り残された様に、国土の奥地で生き続けて行くことだろう。