2008年6月9日

人類のゆくえ

温暖化の結果は海水面の上昇と大気寒冷化ということだ。そのわけは極の氷河が溶け出すから。止めどもない国際乱開発が人類自身の生存圏を奪うことには神話的な戒めすら感じられる。

 我々は海辺の町の殆どが水没した結果、「化石」として今日の生活文化を将来に記録せざるを得まい。ともあれ大気温の極端な低下は氷河を再びつくりなおすので、それらの現代都市地層はやがて、化石燃料にならない分はタイムカプセルとして未来生命の研究対象になるかもしれない。若しかれらに知性があれば。

 しかし現代文化などにどの様な価値があるものだろうか。到達した点も絶滅種の醜態として反面にしかなるまい。人類は山へ、よりおおきな大陸へと追い上げられた部類を除けば、捕食用にしてきた動植物の衰退によって家計を保てなくなり死滅する。
 自称文明人の生態に意味があるのなら、かれらが「植生」と「畜産」をculturalな技術として備えられた限りに於いてだろう。大幅に変異した環境では、この耕作技能の深さに応じてしか食糧の恵みは期待できないから。