2008年3月9日

軍事芸能論

我々の現代にとって、軍事演習というものは紛れなく一個の興業である。此は最早、相撲の次に博物標本されるべき伝統芸能なのである。いわゆる軍隊という組織形態は今後の世界で、無駄になることはあれ必ずや修養されない。その暇に広く若者は運動競技の頂上を目指すだろう。我々は集団安全保証システムによって、積極的な戦争をterrorism以外の方針では、まるで不可能にした。

 軍備は人類にとり「無用の用」として、古きよき儀式としてのみ保存されて行くのだろう。恰も無碍の戯れとなった剣術の様。そしてこの観点からすれば寧ろ、かの自衛隊を名乗る日本軍事とは一つの歴史的に貴重な文化遺産なのである。我々は之を、明らかに時代錯誤となりながらもなんとか生き残った、国史中に古典化された伝統芸能の演劇術として、さも大切に補修して行かねばならないだろう。そうあればこそ、靖国は物好きな一部の歴史学者已が、端睨すべからざる大東亜伝説の記念碑と崇むる宝物となり仰せるだろう。