2007年4月1日

民族概念の解散

民族の自己解散は現代国連社会にとって真剣な命題。先進国連において漸進的に達成されるべきこの状態の為に、専ら異民族との混血も推奨されねばならない。尤もこの進展には斑がある。なぜなら同族嫌悪は心理的な必至で、特に格差がある場合に。文化の混濁速度にとっても同様に。その場合、両者の民族特徴はかえって差異化へはたらく。
 雑種との交配はみな特徴を平均化へ近づける。この展望の先には自然、地球人と呼びうる世界市民族が発達すること必定。国家への依存心を脱却したかれらの後国民的な結託においてのみ、究極の国連秩序は建設の途に就きうる。かれらの話す言語は決して国語ではないだろう。少なくとも先進国連は国語を否定しなければならない文明地点に来ている。
 複数の異民言語を独自に混合してもちいる中に、語族の中性化への真実の道はある。いわゆる世界語のたぐいはすべて偏見を避けられず、かつ事実上は大衆日用に適さず普及しがたいので、現実に可能なのは国際社会の現況に則した不特定の仮設世界語を断続的に繋げることのみ。