地球が奇跡的な現象なのは驚くに値しない。それは人生の現実に驚くのと同じ程度の奇妙でしかない。驚異なるのは時空間に関する法則的関係であって、それは自然の最奥で支配的に振る舞う意志である。かつて人々はそれを神と呼び崇めた。今は、我々によってエネルギーと名づけられている。生態系の循環性が道具たるべきを憶えるならば、有限の地球星に対して人工的に再現された自然循環が必要なことは考慮されなければならない。それは新しい星という船を創るだろう。
或いは我々を含めて、地球の生命体はいつか人工的なそれか、既に地球に似た環境に移住する必然のもとにある。太陽系は構造ではなく、現象だから。これをかんがみれば、我々を取り巻く自然環境が絶対不変なる対象たり得ないと分かる。則ち、自然は目的でなく、方法であって、少なくとも理想のなかで、人工的な環境統制を経られるべき平野である。