2006年2月24日

人間の目的

人類にとって進化の目的は、崇高な意識を生み出すことにあるだろう。それによってのみ、生き物の間に野生から偉聖までの多様性を広げられ得るからだ。ここに生物全体の適応可能性を高める工夫がある。つまり、我々の大脳新皮質構成の複雑緻密な独創性を増すことは人類にとって普通に目指される的。
 しかし集積回路を秘めた人工知能など新たな外部的精神を作り上げる結果、そういったものが大脳神経系の働きに属する神的精華より崇高になり得る、というideaは、結局は定義されない。宇宙は常に我々の利用に応えるだけであり、絶対的に我々の意識より崇高であるから。つまり宇宙を理解できたとしても、支配し得ると考えたフランシス・ベーコンは幾分浅薄だと言わない訳にはいかない。
 思うに、人間の目的は宇宙創生の秘密にまねび崇高な意識を神至らしめること、自ら創造主としてより良い宇宙を創ることだ。だから科学の研究は、人類普遍にとっては命題と考えるべきだろう。